サイトアクセスは多いのに、利益が上がらない?
旅行調査大手フォーカスライト社のレポートによると、 旅ナカ体験は交通と宿泊に次ぐ、旅行業における第三の業種となっており、売上高が世界中で年々増加していることが示されています。同時に、コロナ禍でのDX (デジタルトランスフォーメーション) 加速によって、即時予約やオンライン決済、無料キャンセル等を含む、オンライン予約の利便性がさらに顕著となり、オンライン予約の成長という趨勢をさらに後押ししました。
オンライン予約が発展した背景には、OTA (オンライン旅行会社) の台頭という大きな原動力があります。OTAでは航空券や宿泊、旅ナカ体験等の豊富な旅行商品が販売され、消費者がワンストップで旅行全体の計画を立てられるようになっています。消費者にとっては、OTAを利用することで、より透明性が高い商品情報を得られるというメリットがあります。旅ナカ体験事業者にとっては、自社の体験やツアーをOTAに掲載することで、OTA自身が持っているサイトトラフィックを享受して、より多くの受注に繋げることができます。しかし同時に、OTAに対する販売手数料の支払いが利益を削ってしまう要因ともなっています。レポートによると、OTA (オンライン旅行会社) で販売されている旅ナカ体験商品の割合は、全体の約30%に留まっていることが分かります (*2) 。これは全体の70%に及ぶ取引が、旅ナカ体験事業者の公式ウェブサイトやB2B販売、インフルエンサーによる紹介等、その他の方法で取引されていることを意味しています。
旅ナカ体験予約の予約は最後に行われることが多く、予約のリードタイムは比較的短めです。『rezio 2023 旅行トレンド・消費者動向レポート』によると、消費者は平均5日前に旅ナカ体験を予約しており、旅先に着いてから予約することもあります。一般的に、消費者は口コミの評価が高く、支払い方法が便利なOTAでの予約を好みます。しかしその一方で、依然多くの消費者が現地の旅行会社や宿泊施設のフロント等で旅ナカ体験の申し込みをしています。
フォーカスライト社による米国旅行市場調査では、2022年全体で、旅行業の売上の約4割が事業者からの直接販売によると指摘されています。旅ナカ体験事業者が利益を獲得するためには、一度に大規模な販売をすることが重要です。そして、複数の販路を効果的に利用する戦略こそが、この目標を実現する最適な方法なのです。
旅ナカ体験事業者にとって一般的な販路とは?
旅ナカ体験事業者に関して言えば、OTA (オンライン旅行会社) やB2B事業者、公式ウェブサイト等の販路があり、それぞれに優れた点があります。OTA (Online Travel Agency) とは、オンライン上での販売を専門とする旅行予約サイトを指し、消費者はサイトを通じて宿泊や航空券、レンタカーやツアー等の商品やサービスを申し込むことができます。OTAでは豊富な商品が取り揃えられていることから、安定した顧客数を期待できるのが特徴です。そして消費者は、好みの会社名から商品を選ぶのではなく、OTA上で検索条件から希望に合った商品を絞り込みます。このため、競争力のある価格と商品をOTAに提供することが必要です。
B2B販売では、商品をその他の事業者に販売することで、販売先の事業者を通じて、商品が消費者やさらに別の事業者に販売されます。海外の旅行会社等がB2B事業者になると、旅ナカ体験事業者から商品を仕入れ、自社の顧客に販売することで、利益が得られます。この場合、旅ナカ体験事業者はサプライヤーという立場となり、B2B事業者に対して商品の提供を行います。旅ナカ体験事業者がB2Bの販売モデルを発展させると、もともとアプローチできていなかった顧客層を開拓できるだけでなく、市場の変化にもいち早く対応できます。需要に基づき提携先やプロモーション価格を調整し、時には一括で在庫の大量販売もできるのです。
既に自社ブランドに知名度があり、既存顧客を有している旅ナカ体験事業者は、OTA (オンライン旅行会社) が持つサイトトラフィックに頼る必要はありません。この場合は通常、予約ページや顧客データ、自社ブランドならではの顧客体験を自社の公式ウェブサイトに留めることを選択します。また、直販予約では販売手数料の支払いが不要なため、旅ナカ体験事業者が利益を向上させる1つの販路となります。
利益獲得モデルを分析して、最適な販路戦略を
各販路の特性を理解したら、適切な販路を組み合わせるために、以下3点を分析しましょう。
顧客が何に (どこに) 時間を使っているか?
運用コストが最も低い販路はどこか?
競合が活躍している販路はどこか?
例えば、ある国内日帰りツアーの販売事業者は、主に自社の公式ウェブサイトで事業の大部分を運用し、同時に海外のB2B事業者 (例:台湾や韓国の旅行会社) とも提携しています。このほか、不定期でインフルエンサーとコラボし、フラッシュセールで期間期間のキャンペーン商品を販売。これら複数の販路を利用することで、異なる顧客層を呼び込むことに成功しています。オンライン、オフライン、SNS等、複数の販路を同時に運用することで、売上は当然向上します。しかし運用管理が複雑にもなります。複数の販路での取引の記録や、各予約の支払い状況確認、B2B事業者との連絡等、各所で人手による対応が必要になると、ミスが発生しやすくなり、さらには顧客満足度に悪影響を及ぼす可能性もあります。
このため、異なる販路からの予約は、自動化して全ての販路の予約を1つのページ上に整理し、状況把握や対応を行うと、対応がとても容易になります。これが、私たちが旅ナカ体験事業者の皆さまに一元管理のオンライン予約システム導入を強く勧める理由です。
複雑な販路を効果的に管理するには?
基幹システム rezio (レジオ) では、OTA (オンライン旅行会社) 販売であるかB2B販売であるかを問わず、1つの画面で一元的に管理を行うことができます。「チャネル管理」機能では、KKday (ケーケーデイ) やGetYourGuide (ゲットユアガイド) 、Viator (ビアター) 等、大手の旅ナカ体験予約サイトにサイトコントローラーとして接続が可能で、商品を掲載・公開し、予約を一元管理して、支払いや販売料金、在庫等を便利に管理できます。
同時に、「B2B販売管理」機能を活用すれば、旅ナカ体験事業者はrezio (レジオ) を通じてB2B取引の招待と販売先の登録を行い、提供商品や卸価格 (固定額または定価から指定の%割引) を個別に設定して、販売先ごとの専用予約ページを発行できます。B2B事業者はそのページにアクセスすれば、簡単に商品の仕入れができるので、B2B取引の仕組みを手軽に構築することができます。
業界のエコシステムでリソースを分かち合い、利益獲得!
以上をまとめると、rezio (レジオ) の「チャネル管理」と「B2B販売管理」という2つの機能は、販売機会の最大化をサポートし、一元的に管理できるものであると言えます。これにより人手とコストを減少させることができ、顧客へのより良いサービス提供に専念することができます。rezio (レジオ) の内部データでも、2023年は海外旅行の成長に伴い、rezioユーザー様によるチャネル管理とB2B販売管理を活用が増え、これらの外販機能を通じた売上高は第二四半期 (4〜6月) から第三四半期 (7〜9月) にかけて、およそ20%成長しています。
また、ソーシャルメディアのコンテンツによる影響を受け、旅行業における販路も細分化される傾向があります。事実として、コンテンツがシェアできる媒介であれば、どんなものでも販路となりえる可能性を秘めています。このため、一元管理可能な予約管理システムの必要性が、さらに高まっていると言えるでしょう。効率的に予約を管理できるだけでなく、リアルタイムのデータ分析ができるため、市場の需要をより正確に理解するのに役立ち、いち早く戦略調整を行うことで、旅行・レジャー産業のエコシステムの一員となれるのです。
貴社の旅ナカ体験事業では、予約管理システムを既にご使用ですか?rezio (レジオ) を活用した販路の最適化をぜひご検討ください!