2023年、消費者が今の旅行に期待することとは?そして、新たなビジネスチャンスを掴むためにできることは何でしょうか?
この記事では5つの最新旅行トレンドに着目し、新たな消費者動向を読み解くことで、旅行・レジャー業界がこれからの時代にどのように価値を創造し、顧客体験を高めることができるかを分析します。
旅行・レジャー業界に訪れたDX (デジタルトランスフォーメーション) の波
コロナ禍には、対面でのコミュニケーション機会が減少したことで、消費者はオンライン上でのコミュニケーションの利便性や価格の透明性、そして返金に関する規定などをこれまでよりも気にかけるようになりました。このため、売り手のデジタル化への対応度合いが、消費者からの信用とロイヤルティ獲得に直接的に影響するようになっています。
実際に、旅行・レジャー産業に従事する事業者の多くも既にデジタルツールを活用し、チケットやツアー・体験のオンライン予約受付、キャッシュレス決済など、消費者に多様で便利、そして安全なサービスを提供するようになりました。同時に世界各国の行政機関も、デジタルテクノロジーの活用や各種観光情報の整理、ワンストップサービスの提供や非接触サービスの強化を奨励しています。
事前予約というトレンド
個人旅行派の消費者は、これまで旅を計画する際、現地に着いてから行き先を決める、フレキシブルな旅を好んできました。交通手段と宿泊 (例:航空券+ホテル) だけを予約して、その他は現地で決める、という旅行スタイルです。
しかし現在の消費者は、チケット購入の行列や現地での料金比較の手間、海外旅行では言葉の不安などもあることから、チケットやツアー・体験を事前予約することで、旅行期間中の不確定さを少なくしたいと考えるようになっています。現地に同じようなサービス提供事業者が複数いたとしても、事前予約の可否は、既に消費者の選択肢に上がるための1条件となっているのです。
このトレンドは、旅行・レジャー業界にとっても大きな変化をもたらしました。市場の変化に対応するためにも、事業者には、消費者がスムーズに予約できる便利な公式予約サイトや電子チケット等を提供することが求められています。加えて、早割 (早期割引) 料金を提供することができれば、消費者に事前予約を促すだけでなく、予約数を増やすことができ、結果として業務効率の向上に繋げられるというメリットもあります。
近頃では、これまでよりも多くの消費者が、旅行スポットや現地ツアー・体験を検討する際、友人やインフルエンサー、アイドルらがSNSでシェアする写真や感想を参考にしているといいます。そして、観光スポットの話題性や口コミ、現地ならではの特色や体験等の要素にも一層注目が集まっています。
このため、SNSを積極的に管理して、信頼できるイメージを醸成したり、優良なコンテンツを発信したり、さらには消費者と交流したり、レビューに対して積極的に反応したりすることがとても重要です。このほかにも、インフルエンサーとコラボをして、インフルエンサーからの推薦やシェアで消費者を惹きつけることも、サイトへのアクセスを増やすための有力な手段の1つです。
ウェルネスツーリズムが人気
コロナ禍の数年間、消費者の多くは長い時間を自宅や仕事場で過ごしてきたことから、旅行に対する考え方が変わり始め、大自然とのふれあいや旅行中のリラクゼーション、癒やしを求めるようになってきました。例えば、ヨガや瞑想、ヘルシーフードやヘルシードリンク等が、ウェルネスツーリズムのアクティビティとして人気となっています。
このトレンドからも、心身を癒やしたい消費者のニーズに応えるツアー・体験を提供することが、ビジネスチャンスを掴むことに繋がると言えるでしょう。
新たな「ディープ旅」需要
もはや消費者は、必ずしもスピードや価格、パッケージ化された大衆的な旅行を追い求めなくなりました。その代わりに支持されるようになったのが、内容に深みがあり、意義や責任感のある旅行スタイルです。こういった消費者は、旅の質と体験を重視し、旅先の文化や産業を応援することを好みます。本物の質を感じられる現地体験と、旅行が環境や社会に与える影響について関心を持っているのです。
例えばタイ旅行の際には、以前よりも多くの消費者がただ単にタイ式マッサージを受けるだけでなく、料理教室を予約して、タイ本場の調理文化や食文化を学びたいと考えています。また、海外から日本を訪れる旅行者には、日本の伝統を感じさせるお寺や神社への観光に、着物体験を組み合わせることが人気です。このように旅先の文化に深く触れることが、新たな旅行スタイルとして定着し始めているのです。
以上、旅行需要の回復を迎えたこの重要なタイミングにおいて、5つの最新旅行トレンドを整理しました。事業者の皆さまにとって、今の消費者が旅行で重視するポイントへの理解を深め、新たな状況に対応するための戦略を描くためのお役に立ちましたら幸いです。
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